計算方法・参考資料

この計算機がどのように税額を概算しているかを説明します。

1. 計算の基本方針

この計算機は、「副業によって増える税負担」を計算します。単純に「副業所得 × 税率」ではなく、以下の2つのケースをそれぞれ計算し、その差額を求めます。

副業による追加税負担 =(本業+副業の税額)−(本業のみの税額)

所得税・復興特別所得税・住民税の増加分を合計し、副業収入から経費と追加税負担を差し引いたものが「副業の手取り」です。

2. 給与所得(給与所得控除)

本業の給与収入から給与所得控除を差し引いて、給与所得を求めます。

給与所得 = 給与収入 − 給与所得控除

2026年(令和8年分)の給与所得控除後の給与等の金額は以下のとおりです。

給与等の収入金額給与所得(控除後の金額)
740,999円以下0円
741,000円 ~ 2,190,999円収入金額 − 740,000円
2,191,000円 ~ 2,192,999円1,451,000円
2,193,000円 ~ 2,195,999円1,453,000円
2,196,000円 ~ 2,199,999円1,456,000円
2,200,000円 ~ 3,600,000円(収入÷4、千円未満切捨)× 2.8 − 80,000円
3,600,000円 ~ 6,600,000円(収入÷4、千円未満切捨)× 3.2 − 440,000円
6,600,000円 ~ 8,500,000円収入金額 × 90% − 1,100,000円
8,500,000円超収入金額 − 1,950,000円

3. 副業所得(業務に係る雑所得)

副業収入から必要経費を差し引いて、副業所得を求めます。

副業所得 = 副業収入 − 必要経費

雑所得の赤字(経費が収入を上回る場合)は給与所得と損益通算できません。この計算機では赤字を0円として扱います。

4. 合計所得と基礎控除

合計所得 = 給与所得 + 副業所得

基礎控除は合計所得に応じて以下のとおりです(2026年分)。

合計所得基礎控除額
1,320,000円以下1,040,000円
1,320,000円超 ~ 3,360,000円以下880,000円
3,360,000円超 ~ 4,890,000円以下680,000円
4,890,000円超 ~ 6,550,000円以下670,000円
6,550,000円超 ~ 23,500,000円以下620,000円
23,500,000円超 ~ 24,000,000円以下480,000円
24,000,000円超 ~ 24,500,000円以下320,000円
24,500,000円超 ~ 25,000,000円以下160,000円
25,000,000円超0円

5. 課税所得と所得税

課税所得 = 合計所得 − 基礎控除(1,000円未満切捨て)

所得税は以下の速算表で計算します(2026年分)。

課税所得税率控除額
1,000円 ~ 1,949,000円5%0円
1,950,000円 ~ 3,299,000円10%97,500円
3,300,000円 ~ 6,949,000円20%427,500円
6,950,000円 ~ 8,999,000円23%636,000円
9,000,000円 ~ 17,999,000円33%1,536,000円
18,000,000円 ~ 39,999,000円40%2,796,000円
40,000,000円以上45%4,796,000円
所得税 = 課税所得 × 税率 − 控除額

6. 復興特別所得税

復興特別所得税 = 所得税 × 2.1%

復興特別所得税は2013年から2037年までの所得に適用されます。

7. 住民税(概算)

住民税は地方税であり、実際には均等割や森林環境税、自治体ごとの所得控除などが関係します。この計算機では標準所得割モデルとして、以下の簡易式で副業による住民税の増加額を概算します。

住民税増加額 = 副業所得 × 10%(概算)

8. 20万円ルールと確定申告

以下の条件を満たす場合、給与所得・退職所得以外の所得の合計が20万円以下であれば、所得税の確定申告が原則不要となります。

  • 1か所から給与の支払いを受けている
  • その給与が源泉徴収の対象である
  • 年末調整が完了している
  • 給与収入が2,000万円以下である

20万円ルールで判定するのは「売上」ではなく「所得」です。副業所得(売上 − 経費)が年間20万円を超えると、確定申告が必要となる可能性があります。また、20万円以下でも住民税の申告が必要となる場合があります。

9. 参考資料

国税庁

  • 所得税の税率・速算表
  • 給与所得控除(令和8年分)
  • 基礎控除(令和8年分)
  • 雑所得・事業所得と必要経費
  • 確定申告が必要な方・20万円ルール
  • 復興特別所得税(2.1%)

すべての核心的な税制ルールは国税庁の公表資料を優先して参照しています。本計算機は税務相談・税務代理を行うものではありません。